おさたけ地域交流会
認知症のグループホーム「おさたけ」では、年に何度か地域の方を招いてバザー、コンサートなどを行っています。
今日はコカリナ(オカリナは陶器でできていますが、コカリナは木でできている笛)を演奏されるゲストを招いてのミニコンサートでした。演奏者は女性3人の子どもの幼稚園時代のママ友だそうです。障がい者の方や高齢者の方の施設に出かけてはコカリナを吹いているそうです。私は母と母の車いすを押し、ヘルパーさんと3人で、コカリナの演奏を楽しみました。他に、ホームの皆さんと一緒に歌を歌い、ハンドベルの演奏もしました。 ミニコンサートの後は、高齢者の皆さんとお喋りをして、楽しい時間を過ごしました。
我が家のすぐ近くにある認知症グループホーム「おさたけ」には、私が幼いころから知っている方がお2人入所しています。優しく対応してくれる職員がいて、みんなで助け合って生きている高齢者の皆さんがいます。私は自宅で両親の介護をしているので、このようにみんなで助け合っているホームを見るとうらやましく思います。
「いいですね。皆が助けてくれて。私の両親も入所させたいし、私も将来入りたいです」と言うと、「さえちゃん、一人で介護は大変よね。本当に私は幸せです。たまにストレス解消にいらっしゃい」と私を気遣ってくれました。彼女は、どこが認知症なの?と思うぐらいしっかりされています。病気をされた後、ここで過ごしているうちに症状が良くなっているように思えます。そして、ここに入れたことをとても感謝していました。ここに入る前は自身も老老介護で大変であったと言います。
母が楽しみにしていたので連れて来たのですが、私の方がいろいろなことを感じ、有意義な時間を過ごしたのではないかと思います。皆で協力して暮らしている高齢者の方々、それを支える職員と家族、自分たちの趣味で高齢者を楽しませてくれたコカリナ演奏のお母さんたち、多くの人が関わって成り立つ「皆にとって幸せの空間」、1人1人は少しの力を出すことで成り立つ仕組みです。このようなホームが中野区にたくさんできることがこれからの高齢化社会を生きるキーとなるように思います。高齢者も介護する側もつらい思いをせずに、少しずつの力を出し合って作っていく素敵な世界であると切に感じました。