田中区長は、区長就任一期目の2005年4月に区長の任期を3期以内とする多選自粛規定の努力義務を盛り込む「中野区自治基本条例」を制定しました。「どんな優れた人でも権力が集中する職にあることによって停滞することを極力避けるために努力規定が必要である」と区民、議会で、憲法との関係で慎重論がある中、多選自粛の規定を自治基本条例に盛り込みました。
これを選挙でも訴え、現在3期まで当選されてきました。しかし、今年2月17日の施政方針説明で、「条例の規定は重いものがある」と言いながらも、6月に行われる区長選に4期目の出馬を目指すことを表明されました。
その後、議会での追及を受けて、3月12日には条例から多選自粛規定の項目を削除する条例を議会に上程しました。今日は総務委員会でその審査が行われました。私は総務委員会には所属していませんので、委員会を傍聴しました。
多選自粛の規定を盛り込んだ条例を自ら制定し、その条例を守らないことに対しての説明責任も果たさないばかりではなく、さらに、議案の上程から一週間も経たない短い間に、自分の区長選への出馬には邪魔になる多選自粛の条文を削除してしまうと言うのは、余りにも区民を無視した手続きであり、考え方です。しかし自民・公明両党が改正に賛成し、賛成多数で、多選自粛の項目を削除することは決まりました。自民、公明両党で議会の過半数を占めているので、25日の本会議でも可決される予定です。