大阪府摂津市 犯罪被害者相談員 来訪
大阪府摂津市は、犯罪被害者支援で、全国的にも最先端の取組みをしている自治体です。「被害者参加制度で法廷に参加するために犯罪被害者に旅費を出す」と言う全国初の素晴らしい施策もあり、マスコミにも大きく取りあげられました。被害者支援の取組みを詳しく教えていただこうと、先日電話で問い合わせをしたところ、本日、担当の方が、内閣府の会議に出席される前に、と多忙の時間を割いて私の所に寄ってくださいました。
いろいろなことをお聞きして、私が最も強く感じたことは、職員がやりがいを持って仕事をしていると言う事でした。「次々と良いアイデアが出て、今後は支援の輪を、さらに全国に広げていきたい」と話されていました。職員が目をキラキラ光らせて仕事に取り組める自治体は、きっと首長も組織も素晴しいところなのでしょうと羨ましく思いました。
この摂津市の最新の情報を、同じく犯罪被害者等支援の窓口を持つ中野区の職員も一緒に聞きませんかと、数日前に私は職員に提案しました。しかし、中野区の課長職の職員は、職務命令以外のことはする必要がないし、できないと言う返事でした。内閣府でも国をあげて取り組んでいる取組みであり、全国の自治体からも多くの問い合わせがある摂津市の情報を、先方から尋ねて来て聞かせていただける絶好のチャンスだったのに、話も聴かない、勉強する必要もないと、考える中野区の課長級の職員の体質は、残念でなりません。これは職員個人が悪いのではなく、中野区が全国的にも飛びぬけて「遅れた」自治体の体質なのだろうと情けなく思いました。
この数ヶ月、私は、とても楽しそうに仕事をしている様々な自治体の職員に何人もお会いする機会がありました。自治体の裁量でできることがたくさんあります。例えば、まちづくり、介護保険、犯罪被害者等支援など、それら、決して「楽しい内容」ではないかもしれない仕事を、担当の職員が権限と責任を持って、のびのびと取組んでいる姿をたくさん目にして、このような取組みができる自治体は本当に素晴しいと思い、それぞれの「長」の度量の大きさを見る思いでした。
一方、今の中野区と言えば、「目立った事をして区長に怒鳴られるぐらいなら、何もしない方が良い」と考える体質です。気の毒に、上層部に怒られて心の病になってしまった職員もいるそうです。「自分たちが無事に退職出来るように、おとなしく目の前の仕事をこなしている」と言う話も聞きます。
「中野区は何にもしてくれない。ひどいね」と区民によく言われますが、中野区の職員が本当に区民のためにのびのびと責任を持った取組みができる環境を作ることにも、区民の皆さんのお力を借りることが必要かもしれません。