中野区における家庭ごみ有料化についての問題点
東京清掃労働組合の方を講師に有料化の問題点を講演していただきました。
問題点は、私が議会や委員会で度々質問している内容と全く同じでした。
① 有料化に移行する最大の理由は、「ごみの削減」ですが、ごみの量は、容器包装プラチックや古紙などへの分別回収が進み、近年減少しています。
② 23区に先駆けて中野区だけ有料化すれば他区への不法投棄が発生します。
③ 現在でも不法投棄が多い若年層への不法投棄禁止が徹底されていない状況での有料化では、益々不法投棄が多くなる可能性が高まります。それに対するコストはまた嵩みます。
④ 有料化に伴い戸別回収を進めた場合、小型清掃車購入などの経費も嵩みます。
以上をふまえ、ごみの有料化にはまだ多くの課題が残されています。私も意見を求められましたので、「我が家の傍のごみ集積所を見ても、今まで率先して集積所をきれいに掃除してくださっていた高齢者たちは、入院され、あるいは老人ホームに入られ、地域からいなくなってしまいました。今日も集積所にはテレビが不法投棄されています。多くの女性が外で働いている今の時代、毎日集積所の掃除をするような方は今後益々少なくなっていくのではないでしょうか。また、マナーを守らない人にごみのルールを守ってもらうようにするために、皆さんが大変苦労されていますが、マナー違反の方の道徳心だけに頼らない『ごみ排出の仕組みづくりの構築』も必要です。現状では有料化がごみ問題の解決に結びつくとは考えにくいと思います。」と意見を申し上げました。