この話を聞いて、改めて、会社の危機管理体制について考えさせられました。
殺人者酒井は、ニチメン原動機時代から内部で不正を働いた後、退職金を満額貰い退社しました。その後、今回の「双日商権裁判」の元となった、ケト社製品の商権横取りをして大もうけしたのです。もともと「おかしなことをする」「危険な」人間の相手を、仕事内容と相手のことをよく知っているからという理由で、近藤浩ただ一人に任せ、酒井の勝手で裁判がずるずる長引いていたにもかかわらず、何も手を打とうとしなかった双日㈱の責任、管理体制に責められるところはないと言うのでしょうか。
会社の元上司に会社の仕事を理由に殺されてしまった主人に対し、これまで会社からの謝罪は一切無く、労災さえまだ認定されていません。「仕事帰宅途中の災害」で、「危険な業務についていた」とさえ考えられるのに。
会社のために寝る間も惜しんでひたすら働き、会社の出費を極力節約することに務め、会社の利益に貢献してきた主人のようなサラリーマンが、会社を騙して儲けるような「悪い元社員」に殺されて、何の報いもない体制では、大手商社といえ、誰が双日㈱に進んで入社したいと思うでしょうか。
被害者の家族は、かけがえのない人を失い、悲しみにくれながら、後処理に忙しすぎて、つい見失いそうになりますが、会社の責任をわざわざ言いに来てくださる方を前にして、双日㈱の社会的な責任を問題に取り組まなくてはならないと思いました。
裁判日程。
4月26日(火)斉藤揚礼、沢田将基、緒方剛3名の 第2回公判
↑5月11日10時に変更になりました。
5月24日(火)主犯 酒井裕 初公判
どちらも10時から12時 東京地方裁判所(裁判部 5部、531号法廷)