お互いの子どもたちが幼稚園時代からの知り合いのお母さん、もう1人は中学時代の娘の同級生のお母さんです。長い知り合いですから、街で会えば、立ち止まっておしゃべりをしますが、今日のように座って話すのは初めてです。
初めは子どもたちの現況が話題でしたが、最後の方になると、2年前に亡くなった共通の友人の話、6年前に殺された私の主人の話になりました。
私は、相手から聞かれなければ、自分から主人の事件を話すことはほとんどありませんでしたので、知り合いのお母さんたちとこの話をした事はほとんどありませんでした。今日初めて、長い時間、主人の話をしました。
一人の友人は、6年前の娘の中学校の運動会で、主人に幼稚園時代以来7年ぶりに会ったそうです。その直後に死んでしまった彼の優しい笑顔が今も忘れられないと言って泣いてくれました。私にも忘れる事ができない場面で、毎年、運動会の度に、その話を彼女としていました。
事件から6年が経ちますが、今もたくさんの人の心に主人が生きていてくれていることを改めて知りました。主人の死はもちろん、辛く悲しいことであり、涙なしには話せない内容ですので、皆さんが私を「かわいそう」と思い、その話題を避けて通る気持ちはよくわかります。しかし、言葉で巧く表現できないのですが、主人が生きていた場面を共に話し合える友人がいてくれることは、私にとって大変嬉しく、感謝の気持ちで一杯になるのです。