子育て支援グループの講演会
中野区で子育て支援グループを作っている「はぴふる」開催の講演会に行きました。
今日の講師は松居和氏です。彼は、スピルバーグ監督の映画等多数の映画で尺八演奏者として活躍されています。音楽家でありながら、埼玉県の教育委員会の委員長長も務めました。子育てをテーマに、厚労省、全国の保育園、幼稚園、PTA等の依頼で、多くの講演をされています。
松居氏のお話は以下のようなものでした。
今、子どもたちを囲む様々な問題の根底に、社会に「親心」が育たなくなってきた。「子育て」は子どもを育てる以上に、その取り組みで親たちが育っていくことである。日本の子育ての現状は、欧米諸国の子育てと比較するとまだましであるが、油断はできない状況である。アメリカでは3人に1人が母子家庭で育ち、20人に1人が一生のうちに刑務所に入り、5人に1人が近親相姦の経験を持つ。そして高校を卒業しても読み書きができない生徒がたくさんいる。生徒だけではなく、先生自身も指導する力がない学力不足の状況である。日本がそのような状況にならないようにしていくには、親たちの「親心」を育てるために、年に1日保育士体験をさせる、それだけで親たちが保育士に感謝をする。
大変真面目な取り組みを話されるのですが、その話し方、具体例は、涙を流して笑う人もいるほど楽しいものでした。会場に集まったお母さん方は、お腹を抱えて笑いながら、話に頷いていました。子育ての現場を鋭く観察している松居氏の話は多くの母たちの共感を呼ぶ、大変興味深いものでした。
同じ建物で行われていたもう1つの講演会に遅れていきました。「学校の今を考える」と言うことで「日の丸・君が代の強制問題」をテーマにしていましたが、こちらの会場には若いお母さんたちはほとんどいませんでした。