上の子はラビオリとオニオンスープを4時間もかけて作りました。
主人が殺されてしまってから、毎日毎日、仕事以外にもしなくてはいけないことが多く、悲しみと過労でどうしたらよいのかわからなくなることがあります。刑務所に入っている人の方がよっぽど楽でいいのではと思うこともあります。犯人たちの生活はしっかり国で守ってくれるのに、私を守ってくれる機関はどこにもありません。裁判も何もかも全部自分でこなさなくてはならないのです。被害者の家族は、悲しい思いの中で、事件の後片付けを毎日泣きながらしているのです。
そんな日々の中、子どもたちの手料理は何よりの贈り物でした。たった1食でも作ってくれる人がいることのありがたさをしみじみ思いました。子どもたちは自分たちも大変でつらいのに、一生懸命私を励ましてくれます。何をやるのもゆっくりで不器用な部分もありますが、主人の血か、優しい、温かい人間に育っていることが、うれしくて、ありがたい素敵な母の日でした。