「この歌を作った人を知っていますか?」と先生が言い、後ろに張ってある絵の中から誰かを選ばせました。「ベートベンです」とベートベンの絵を指差しながら大きな声が返ってきました。「はい、そうですね。」と先生が褒めました。すると「生きているの?」と真剣に聞く児童がいました。張ってある紙の古さを考えただけでも、今を生きる子どもたちから遠い存在だと一目でわかるものだったのですが、小学2年生では、まだわからないものなのかしら、と驚きました。
今の子どもたちはいろいろなことを知っているし、大人のような口の利き方をします。でも本当はいろいろな経験不足でわからないことだらけで暮らしているのです。そのことに親もほとんど気づかずに一緒に過ごしているのです。