被害者ノートの取り組みについて、ご紹介します。
「被害者ノートについて」
東日本大震災後、被災した女性たちを守る活動をされていた方々とゆるやかな会「中野勉強会」を作り、被害者支援の勉強を重ねてきました。
2012年から会の名前を、「途切れない支援を被害者と考える会」と変更しました。会員は犯罪被害者やその遺族(殺人・交通犯罪・性犯罪等)、自治体職員、NPO団体関係者、弁護士、専門家等から構成されています。
犯罪被害者は、被害直後から捜査当局の事情聴取や様々な行政手続きに次々に直面します。そのたびに繰り返し説明を求められ、その苦痛や不便は多くの被害者が訴えています。
加害者側には「被疑者ノート」が存在し、当番弁護士も駆けつけます。被害者は警察から多くの関係機関が発行しているパンフレットを渡されますが、何から読めば良いのかも分からない状態です。
「途切れない支援を被害者と考える会」では、人生最大のショックに見舞われた被害者が「今、何をどうすればいいのか」を、整理して考え、被害者の置かれている苦境を少しでも改善するための「被害者のノート」を作成するプロジェクトを2012年から始めました。2ヶ月に1度、メンバーはそれぞれ、仕事が終わった19時過ぎから集まり、1つ1つの項目を丁寧に検討してきました。今年に入ってからは毎週勉強会を開き、この7月に「被害者ノート」は完成しました。
「被害者ノート」の始めの言葉です。
これは、あなたの大事な「記録」になるノートです。
あなたより少し前に被害にあった多くの被害者と
その支援者が「このようなノートが必要」と感じ、
思いを込めてこれを作りました。
今は実感できなくても、今日から100日後の
あなたを手助けするのは、あなたが書き込んだ
このノートになるかもしれません。
あなたの悲しみを、記録に残しておきましょう。
きっと、あなたの役に立ってくれるでしょう。
被害者と支援者が市民活動として助成金を頂いて行ったこのノートプロジェクトは、マスコミにも大きく取り上げられました。現在、(2014年8月)犯罪の被害に遭った方、支援者からたくさんの注文を頂いています。