父はよく、「この頃、今日が何日なのかわからない時があるのですが、ボケなのかな。毎日、新聞を見て何日かを確認するんですよ」と先生に尋ねます。先生は、「毎日仕事に出かけるわけではないのなら、何日かわからなくても問題はないのではないですか」とおっしゃって、父にいくつかの問題を出しました。それらに全部応えられた父は、先生に「近藤さん、全然問題ないですね」と言われ、父は今回も「大丈夫」と言う言葉を確認して嬉しそうに帰ってきました。
高齢者は、年を取っていろいろなことが不自由になっていくことに対して「大丈夫ですよ」と言ってもらうことで、老いへの不安をぬぐっていくのだと思います。