全国犯罪被害者の会「あすの会」の総会が開かれ、会の存続期間を本年6月3日までにする条文を規約に加える決議を行いました。
2000年1月に岡村先生を中心に集まったメンバーで設立された「あすの会」は、犯罪被害者等基本法、被害者参加制度、殺人事件などの公訴時効の撤廃、経済救済制度の確立等、被害者の権利確立のために尽力してきました。被害者等の権利を守るための活動が一定の成果を収めたことや会員の高齢化を理由に設立から18年で会の幕を閉じることになりました。
私は、2005年に会員になり、岡村先生の活動に参加させていただいてきましたが、岡村先生は、「こんなに素晴らしい方が今の時代にいらっしゃるのだ」と思うぐらい素晴らしい方でした。被害者参加制度を作られた当時は、被害者が法廷の中に入って意見を言うなどと言うことは夢のような状況でした。岡村先生はヨーロッパへの視察団を組み,勉強に行かれました。そこで日本の被害者支援があまりにも遅れていることを確信し、日本に帰ってくると、全国で署名活動をされました。そして国会への要請活動を行いました。当時は小泉純一郎氏が総理でした。
被害者参加制度設立には、弁護士会の反対にあう等、岡村先生は大変な苦労をされました。岡村先生は、私たち被害者の声を丁寧に聞き取り、ご自分の足で全国を飛び回り、国会を回り、多くの方に頭を下げられていました。私は、岡村先生と一緒に活動した時間はそんなに多くはありませんが、まだ誰がなるともわからない明日の被害者のために、被害者の権利をつかみ取ろうとする岡村先生の雄姿に触れ、感動で涙が出そうな場面の連続でした。
あすの会の解散は大変残念ですが、岡村先生、それを支えた素晴らしい弁護士さんや会員の皆さんに出会えたこと、私も微力ですが、明日の被害者のために貢献できたことに感謝して、会場でお礼の言葉を述べさせていただきました。