近藤 さえ子 公式ブログ 小枝日記

10月21日  

 双日㈱商権裁判の事務を担当させられたことで、元の上司に恨まれ、殺されてしまった主人の刑事裁判の論告求刑がありました。一週間前の殺人罪3人(酒井裕、坂本亮、高橋祐介)に続き、今回は「逮捕監禁致死罪」の沢田将基、緒方剛、斉藤揚礼に対する検事の論告求刑です。
検事は「自己中心的で情状の余地はない」として、3人に次のように求刑しました。

沢田将基 懲役9年
緒方剛  懲役7年
斉藤揚礼 懲役7年

沢田はこの逮捕監禁の実行犯である坂本から仲間集めを依頼され、報酬をもらい、緒方、齋藤を犯罪に誘い込み、リーダーとして積極的に犯罪を手伝ったため、最も重い罪となりました。
緒方、齋藤に対しては、断ることは充分出来た犯罪に報酬欲しさに安易に加担し、拉致監禁された被害者が死んでしまう事を充分理解していながら放置し、その後真摯な反省の態度は認められないという論告でした。

彼ら3人は「殺人になる」ことを知らされていなかった、主人が死んだ時、すでに報酬(1人10万円)をもらって帰ってしまい、その場にいなかったという理由で「殺人罪」にならないので、この求刑でも一般的には「重い罪」に当たるということです。
私にはどうしても納得できません。

 5人もの体力ある若者が、「先輩に指示されたから」と全く知らない人間に、寄ってたかって襲いかかり、暴行を加え、ガムテープで顔も身体もぐるぐる巻きにし、布団袋に入れた上からさらに布団を巻き付け、かろうじて出た鼻の先だけで苦しい息をする被害者を、「このまま置いたら死んでしまう」と理解しながら、「まあ、後は他のヒトがやるだろう」と放置し、10万円の報酬をもらって帰宅し、その後警察に捕まるまでの1ヶ月間、その報酬を楽しく遊興費に充てていたというのに。現在も反省の態度の見られない、残酷で冷酷な人間としての心を持ち合わせない若者たちが、そんな短い刑で世の中に出て来て、本当にいいのですか。

 論告求刑の後、それぞれの弁護士による弁論がありました。この弁論は、さらに私を不安にさせました。

 沢田の弁護人は「坂本(殺人が起こる事を承知だった)の依頼内容があいまいで、断る段階にいかなかった。被害者は、沢田たちが帰る時には生きていた。もし、酒井が現場にいたらどうなったか(酒井が被害者を連れて行っていれば、彼らに致死罪はつかなかった)」と言いました。 そんな「もし」があるならば、近藤浩は殺されずにすんだ「もし」は数えきれなくあるのです。実際に殺されたのは、主人であって、「もし」沢田が坂本の依頼を断れば、「もし」沢田が仲間集めに失敗すれば、「もし」帰宅時に自主していれば、主人は死なずにすんだのです。全く反省の気持ちがないことを、確認させられた弁論でした。

 緒方の弁護人は「緒方は布団で巻かれた被害者の、頭の部分の布団を、自分の判断で、襟のように広げ、頭が布団に包まれないようにした」ことを強調していました。
つまり、緒方は布団に巻いた時点で、近藤浩がこのままでは死んでしまうことを充分承知だったということです。布団を折広げたなら、なぜ、11メートルも巻かれた顔のガムテープを外してくれなかったのか、死んでしまうとわかっていたなら、なぜ、帰宅時に「大変なことをしてしまった」と自首してくれなかったのか、「死に至る」ことを理解してその場から逃げ、知らん顔をする、充分な「殺人」になるのではないかと思えます。

 斉藤の弁護人は「齋藤は、臓器提供を申し出ている。罪はどのようなものでも認める」と言いながら、「頭のいい(早大理工中退)、運動もできる斉藤が、なぜ、このようなことに加担し、救出の機会がありながらそれができなかったのか、今なお、本人自身が理解できていない」と言いました。
 自分の行いを反省するどころの話ではないのです。齋藤は「なんであんなことしちゃったのかな〜」と自分の行動について考えることもできない人間なのです。

最後に被告3人に裁判官が「何かいうことがありますか」と言った時、沢田と緒方は、一応、近藤浩さんと遺族に申し訳なかったと頭を下げましたが、齋藤は、まさに弁論どおり「話は弁護士が言ってくれた。今回自分のしたことで迷惑をかけた人たちに申し訳なかった」と言いました。彼の言う「迷惑かけたひとたち」とは、自分の家族であり、友人であり、「世間体」であり、決して被害者ではないと思っていることが、よく理解できました。
 見ず知らずの近藤浩を、その腕力にまかせ、げんこつで何度も何度も殴り、弱らせ、拉致し、ガムテープでぐるぐる巻きにし、布団で包み、苦しんで苦しんでいる近藤浩を「このままでは死んでしまう」と理解しながら、放置して逃げ、10万円の報酬を受け取り、遊興費に使い、警察に捕まったら「あ〜あ、見つかっちゃった」と観念した齋藤には、近藤浩に与えた苦痛も被害者遺族が今抱えている苦しみも悲しみも何も理解できないのです。理解できないから謝る事もない。何度も裁判を傍聴して斉藤を見てきましたが、ついに1度も被害者の家族に対して頭を下げることはありませんでした。被害者家族の意見陳述の際も、齋藤は顔色ひとつ変えず、うなだれるでもなく、まっすぐ前を向いて表情を持たなかったと言います。
こんな人間をたった7年の刑期で社会に出していいのでしょうか?長い裁判の間も、被害者の家族に、泣いて頭を下げる気持ちにもなれない人間が7年の刑で社会に出てくるのです。「再犯は無い」と弁護士さんが断言してしまって大丈夫ですか?次に斉藤によって殺される人が出た時、その責任は誰がとるのでしょうか?
被害者に謝らない、人間の命の重さが未だに分からない斉藤を見ていて、勉強はできるかもしれないけれど、やっていいことと悪いことが分からない人間を短い刑期で社会に出してしまっていいのか?と心から恐ろしいと思います。

 何の考えもなしに、アルバイトで犯罪に走る若者を食い止めるには、もっと、もっと、厳しい罰を与える事が必要ではないかと私には思えます。

 緒方は、自分には現在お金が無く償えないが、出所後少しずつでも償っていくと言っていました。10万円欲しさに主人を殺した犯人達には、出所後生活がどんなに苦しくても10万円を主人に対して払い続けてもらいたいと考えています。一般市民が10万円を稼ぐことがどんなに大変なことかを、何も考えないで暮らしてきた若者に真面目にお金を稼ぐことの大変さを経験してもらいたいと思っています。

9月28日の私の意見陳述内容を、28日の日記に添付します。

沢田将基(まさき)、緒方剛(たける)、齋藤揚礼(あきのり)3人の「逮捕監禁致死罪」に対する求刑は、12月21日(水)10時から東京地裁第531法廷で申し渡されます。
人間の感情を全く持ち合わせない、人間の命を何とも思わない、「頭がいい」と言われて育って来た若者の顔を見に来てください。

酒井、坂本、高橋の「殺人罪」の3人に対する判決は、12月16日(金)1時半です。
by kondou-saeko | 2005-10-21 23:52 | Comments(0)
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