幼いころから親しくさせていただいた方が先日亡くなり、今日がお通夜でした。
私は、物心つく前からその方のお宅に遊びに行っていたそうです。姉の友人のお母さまで、姉たちが小学校に行っている間、姉の友人も小学校に行っていて、いないのに、ご自宅で縫物のお仕事をされていたそのお母様に遊んでもらうために、毎日のようにお邪魔していたそうです。
その後も、50年以上、いつでも私を受け入れ、「お茶を飲んでいきなさい」と家にあげてくれました。今回の選挙の前には、「さえちゃん、今回は急に言われてもたすきを縫ってあげられないからね。」と真面目な顔をして、公示日の数日前に選挙事務所に来てくれたのが最後の会話でした。長年父と私のたすきを縫ってくれました。お元気だった方の急な死は、ご高齢であっても、ひどく悲しく、つらいです。
彼女は、ご主人が亡くなってからは1人で暮らされていましたが、ご自宅はいつも地域のサロンのようになっていました。高齢の方の憩いの場所となっていたのです。誰が行っても、いつ伺っても、お茶を入れて話を聞いてくれました。介護を受けることもなく、「娘も家庭があるから、世話にならないようにしないと」とお嬢さんの負担にならないようにしたいといつも話していました。そこに集まる80代、90代の方たちは夕飯を作って持ってきたり、おやつを持ってきたり、お互いのカギを交換し合って、何かあった時はお互いで助けられる体制まで作っていました。急に具合が悪くなった1か月前も、自分で救急車を呼び、入院してから1か月で眠るように亡くなってしまったそうです。90歳、介護要らず、長年、多くの方に安らぎを与え、自分の始末は全て1人でされての旅立ちだったそうです。素晴らしい生き方に感動です。合掌。