なかのZERO小ホールで「中野区再犯防止推進シンポジウム」が開かれました。
中野区再犯防止推進計画の策定を記念したシンポジウムで、感染症の影響を受けて昨年予定していた行事でしたが、本日開かれました。
1部では、慶応義塾大学中島隆信氏から基調講演がありました。
中島氏は「経済学から見た再犯防止と地域社会」と言う演題で、刑事行政全体でコストを下げると言う観点からの更生保護の重要性を話されました。中島氏は、長く刑務所に入所していると収容コストの増加、社会復帰を困難にするなどのマイナスの要因があることを説明されました。障がい者や病気の方等をたとえに出して、長期の入院等が社会復帰を妨げているのと同じであると言う趣旨で話されました。
私は、それはちょっと違うのかなと思いながら講演を聞いていました。
休憩を挟み、2部が行われました。
2部は中島氏、元東京都保護司連合会会長永見光章氏、更生保護法人両全会理事長小畑輝海氏、中野区の地域包括ケア推進担当部長藤井氏によるパネルデスカッションでした。
パネルデスカッションを聞いているうちに、ゲストの方が想定している刑務所から出所した人と言うのが、薬物依存やアルコール依存等で、生い立ちに問題があり、自立することが出来ずに犯罪に利用されてしまった人たち等を対象に話されていることが分かりました。
司会を務めていた中野区の担当課長、パネルデスカッションに参加されていた部長ともに、中野区の再犯防止推進計画には、被害者の視点が入っていることが中野の特徴であることを説明してくれました。被害者の立場も加害者の更生も両方を考えていくことが大事であることを発言していただき、良いシンポジウムになりました。
私は、中野区の再犯防止推進計画策定の段階で、被害者の視点を忘れてはいけないことを何度か質問してきましたので、中野ならではの再犯防止推進シンポジウムになったことを嬉しく思いました。