先月の下旬、熊本の友人に会いに行きました。
熊本は、30年前、主人の転勤で暮らした思い出の地です。
主人は仕事で忙しく、私は、2人の子どもを抱えて、誰も知り合いがいない中、
同じマンションで仲良くなったママ友たちと、ほぼ一日中一緒に過ごしました。
車もないママたちは、毎日一緒に近くの公園とスーパーに行くしか、行ける所はありませんでした。東京に戻ってから30年、ここでの暮らしを忘れたことはありませんでした。
忙しくて夜遅くにならないと帰ってこない主人に、腹を立てたり、悲しくもなりましたが、殺人事件が発生してから(20年前)思うと、この熊本で莫大な利益を上げていた主人は、元上司の犯罪計画の渦中にあったのです。
東京に戻ってから、子育てと介護と仕事で、会いたかった友人たちに会うまでに30年が掛かりました。
30年ぶりにやってきた私をママ友たちは歓迎して、阿蘇に連れて行ってくれました。
その道中と食事の間、それぞれの子どもの話、仕事の話、熊本地震の話、30年分の話をしました。
マンションの近くの公園もなくなり、その時近くの家で飼っていたアライグマも当然もういませんでした。
この旅で、ただその場所を歩いて、ママ友たちと思い出話をした時間、私にとっては、主人を思い、歩んできた30年間の厳しかった人生を思い、会いたいと言って来てくれた友人たちに感謝を伝えることが出来たかけがえのない時間でした。