私の友人が、子どもたちの書初めの指導をしてくれました。ほぼ半日一緒になって習字に取り組んでくれました。
私には仕事、家事、子育て、介護、事件の後始末と、1人でこなさなくてはならない仕事が山積しているので、「子どもの宿題」「子どもの育成」の部分を優秀で、書道の上手な人が手伝ってくださることは本当に有難いです。
いつも思うことなのですが、子育ての現場を見ていると、教育力がある家庭とない家庭が2極化しています。「子育ては家庭で」といくら号令をかけられても、教育力のない家庭では、親のストレスがたまり、虐待に走ってしまうことさえあります。親以外の誰かが、ちょっと手を差し伸べてあげること、お手伝いをしながらお手本を見せてあげること、そのことによって、お母さんたちはどんなに救われることでしょう。
主人の実家の子育てを10年以上見てきましたが、そこには、ひいおばあちゃん、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、皆が意識していなくても、子育ての得意分野を少しずつ担当し、皆で子どもを育てていました。大勢の中でいろいろな考え方、いろいろな得意分野を教えながら、育てていける状態が健全な子育ての状況なのだと感心します。その状況がかなわない大都市東京の子育ての環境には、地域、知人、行政などが手を差し伸べていかない限り、少子化は止まらないのでしょう。子育てのよりよい環境を作ることを、私は今年も厚生委員会で発言し続けていきたいと思っています。
字がうまく書けずに大騒ぎをする子どもたちを相手に、新年から貴重な時間を我が家のために割いてくれた彼女は、子どもたちにお年玉まで渡してくださいました。お年玉が本当はうれしい子どもたちさえも「悪いよ。こっちが授業料払わなくちゃあ」と受け取りを拒みました。結局、彼女の好意に甘えることになったのですが、子どもたちは書道を学んだだけでなく、何の見返りもないのに大人が自分たちを育ててくれている優しさや愛に気づいたと思います。
ありがとうございました。