私立女子校見学
幼稚園、小学校、中学校、高等学校が同じ敷地の中にある私立の女子中学校を見学しました。
私は「公教育の充実」を議員活動の大きなテーマの1つにしています。議会でもいろいろな提案をしてきました。そのため、私立の学校と公立の学校の違いにも、できるだけ目を向けるようにしています。
この学校に入ってすぐに感じた事は、「人がたくさんいる」「人の配置に余裕がある」ことでした。まず2人のガードマンが校舎の場所を教えてくれました。これから中野区の公立小中学校では門が施錠システムでロックされ、訪問者は防犯カメラのチェックを受けて入る事になります。議会では「安全のためには当然のこと」と決まりました。「施錠システムや防犯カメラは本当に必要か。どうしても必要なら、同時に人の手配も必要ではないか」と議会で意見を述べた私は、他の議員に大声で野次られました。しかし、職員の加配もないままの施錠システムと防犯カメラよりも、訪ねてきた人にも毎日通う子どもたちにも「おはようございます」と声をかけてくれるガードマンの存在の方がいい影響があるように私には思えます。
何のアポイントもなしに見学に行った私と友人は、職員に、ゆっくり時間をかけて案内していただきました。生徒がのびのびしていて楽しそうだったのが、印象的です。
現在東京都では1クラス40人の学級制を取り入れています。30人学級になれば先生の数も違ってきますが、反対が多く、40人学級のままで、職員の数も増えません。先生の数が決められてしまっているので、近年、次々学校の中に持ち込まれる課題が多く、限られた数の先生たちは大忙しです。体調を崩す先生も少なくはありません。子どもたちにとって何が必要なのか、どこを改善すれば良いか、真っすぐに見ている私立の学校と、文科省と教育委員会の指示に忙しい公立学校では、どうしても大きな違いがあります。
私立の学校、公立の学校、また、それぞれの学校に、いい点、悪い点があると思います。それにしても、この学校で見られた子どもたちの屈託のない笑顔、大人に向かって少しも恥ずかしがる事なく大きな声で挨拶をしているこの生徒たちを見ると、大きなものにしっかり守られて育っている余裕のようなものを感じました。