住所は熱海市ですが、熱海市といえば、財政破綻した北海道夕張市に次ぐ厳しい財政状況で、先日市長が「財政危機宣言」を出して波紋を呼んでいるところです。食事をしようと熱海の街によっても、シャッターの下りている店が多く、この年末年始の一番のかき入れ時にこれでは・・・と驚いてしまいました。
数年前から、熱海市では観光部門(観光センターの職員、観光バスの運転手、ガイド、観光地の管理等)を住民ボランティアに任せるなどして、人件費を抑える努力をしています。私も以前見学させていただきましたが、観光地における最も重要部門であるところの人件費を削っても、財政にとっては焼け石に水の状態です。
財政難の中野区も区民の身近なサービスを担う職員を減らし、人件費を抑えることで財政破綻しないように務めています。中野区は人件費率が今まで30%以上もあったのですから、人件費を抑えることは大賛成です。しかしどういう職種の人件費を抑えるべきなのかの議論が初めにあるべきではないでしょうか。住民の身近なサービスを担う人から先に、これからも相次いで削られていった場合、この自治体に住みたいと考える人も減って行ってしまうように感じます。
熱海市は、観光と介護付き高齢者用マンション等で街の活気を取り戻したいということですが、街に税金を落としてくれる人を新たに呼び込むこと、行き詰まった街を再生することの難しさ、を感じた年の初めでした。