昨日、友人宅にお邪魔しました。もう40数年来の幼なじみの家です。彼女の家では、いつもお母様が季節のフルーツをすぐに食べられる状態に細かく皮をむいて出してくれます。昨日もとても食べやく皮をむいたオレンジを出してくれました。皮をむいたオレンジなど食べる事のない私は、それこそ小さいときからいつも感動しています。その友人のお母様と友人と私で子育ての話しになりました。私が、近くの保育園の定員が一杯なので、満員電車に子どもを乗せ働きに行っているお母さんの話をすると、友人のお母様は「どうしても働かなくてはならないのかしらね?子どもが小さいうちだけでもお母さんがおうちにいれないのかしら、いろいろな事情はわからないけれど子どもが可哀想ね」とおっしゃっていました。
今朝の朝刊(東京新聞)を見ていたら、池袋、新宿、秋葉原などに、浴衣姿の若い女性が膝枕で耳かきをしてくれるお店があることが紹介されていました。30代、40代のサラリーマンに人気があるそうです。新聞の見出しは「個人の営み いまやビジネス」と書かれていました。若い子育て真っ最中のお母さんたちは、毎日の仕事や、子育てに追われ、家族に果物の皮をむいてあげることも、ゆっくりご主人の耳をかいてあげる余裕もないのかもしれません。少し前から、それぞれが自分のことは自分でやると言う夫婦が多くもなってきているように思えます。私たちの子ども時代、ご近所にもたくさんいた、自分の時間を家族や地域の人のために惜しみなく使ってくれる専業主婦の存在は、お父さんたちにも、子どもたちにとっても、今で言う「癒し」の存在だったのかもしれません。