昨年までの防災訓練では、避難所に耐震車、炊き出しの用意、医療救護の場所、仮設トイレの設置などが最初から用意されていて、非難してきた人が次々にそれらを体験することができました。今年は、それらが全く設置されていない校庭で、非難してきた人は、ただ座って指示を待っていました。校庭からは見えない体育館で仮設トイレの設置は行われていたのですが、そのことを全体に知らせる人もいなく、ただ校庭に座って、多くの人がこの避難訓練はどうなっているのだろうと思っていました。午後からは平和の森公園に自衛隊が来ることになっていたので、お弁当をもらい、移動しました。今回の総合防災訓練の目玉とも言える自衛隊のヘリコプターは、地面に着陸せず、集まった多くの住民は地面の近くまで来たのを見て、解散になりました。
防災訓練ですから、訓練の中で、もし本当に災害が起きた時、より良い対応ができるように学習をすればいいと思いますが、ただ小学校の校庭に行って座って帰ってきただけの高齢者や地域の主婦の方からは、「あまりにも指示系統がしっかりしていない、これじゃあ、皆死んじゃうわね」と厳しい声がありました。また、自衛隊が中野に来ても着陸しなかったことについても、「本番でも、各地で要請が多ければ中野に来る保障もないわね」との声もありました。また、自衛隊のヘリコプターが大きな音を立てて、下りてきたのを見た子どもの1人は、「平和の森公園が、戦争の森公園みたいー!!」と騒いでいました。
この訓練の反省点をしっかり検証し、もしもの時は、速やかな移動、最大限の救助と支援ができるような体制作りに取り組んでいただきたいと思います。

自衛隊のヘリコプターの写真